当院の女性総合診療の中枢となる部門です。

「胃痛」「腹痛」「便秘」「下痢」「嘔気」「嘔吐」
「吐血」「下血」「腹部膨満感」などの症状、
「急性胃炎」「ピロリ菌陽性慢性胃炎」「胃十二指腸潰瘍」
「胃癌」「大腸癌」「大腸ポリープ」「過敏性腸症候群」
「潰瘍性大腸炎」「クローン病」「出血性腸炎」「腸閉塞」
「急性腸炎」「直腸粘膜脱症候群」などの病態に対し、
専門医の立場から診断、治療にあたります。

その中でもとりわけ多いのが女性の慢性便秘です。

女性と便秘
なぜ便秘は女性に多いのでしょうか。
一つは骨盤が広いため腸が落ち込みやすく
屈曲が多いと言う身体的特徴が考えられます。
もう一つはホルモンの影響です。
黄体ホルモン(プロゲステロン)は排卵に備えて
腸から体内への水分の吸収を促進するため、
どうしても便が硬くなります。
妊娠初期や生理前に便秘が強まるのはこのためです。
この他にも出産による筋力の低下、我慢してしまう習慣性、
朝食を摂らない食習慣、ストレス性などが考えられます。
当院では「女性の皆様を慢性便秘から開放する」を
スローガンの一つに掲げ、情熱的に取り組んでいます。
便秘解消のダイエット効果は抜群で、便秘症の方には
他のどんな方法よりも すぐれていると考えます。
何より生理的で無理がなく美肌効果も付いてきます。
市販の便秘薬に頼ってばかりいる方は、ぜひ一度
ご来院ください。心よりお待ちいたしております。
 
慢性便秘の詳細につきましては女性内科の「慢性便秘」をご覧ください。

 《腹は心との一心同体》 
「お腹」という言葉を使うとき、私たちは無意識に「腸」のことを考えています。
今でこそ「脳腸相関」というメカニズムが科学的に実証されていますが、
古くからの言葉にあるように、「腹は健康の要であり心との関連が深い」
ということを日本人は昔から直感的にしっかりと認識していたことが良くわかります。
★「腹」に情動の中心がある
・腹が立つ ・はらわたが煮えくり返る ・腹の虫が収まらない
★情動を収める器が「腹」に宿る
・腹に収める ・腹を据える ・太っ腹 ・堪忍袋の緒が切れる
★「腹」に人格や本音が宿る
・腹を割って話す ・腹黒い ・自腹を切る ・腑に落ちる
 

胃腸内科

Q 私は時々胃もたれが強くて困っています。健康診断では胃下垂だけ
  なので問題ないと言われました。どうなのでしょうか。
  A 日本人女性の6〜7割に胃下垂があると言われるくらい、女性には
胃下垂の方が大勢いらっしゃいます。胃下垂は病名というよりは
形の名称です。女性は男性に比べて骨盤腔が広いことと内臓筋力が
弱いため、胃の一部が骨盤腔内まで落ち込んで縦長い形になっている
方が多いのではと考えられています、そうでない人よりも容積も大きく、
いちどきにたくさん食べ物が入ります。痩せ型の女性に多いので、
まさに「痩せの大食い」は胃下垂のおかげと言えます。胃下垂があると
食後に下腹部がポッコリととび出すようなお腹になるのが特徴的です。
少々低い位置に垂れ下がっていても動かす神経が安定していれば、
なんの問題もなく症状もありませんが、ひとたび働きが弱って消化力や
排出能が低下しますと、そうでない人よりも食物の滞留時間が長くなるので、
胃下垂の女性は胃もたれを感じやすいと言えます。不調気味のときに
脂肪分の多いものを食べたり飲酒したりすると、胃もたれは顕著になります。
また便秘で周囲の腸に押されて働きが落ちていることが原因のこともあります。
対処法としては、胃が重いからといって食事を抜くことはNGで、食べないと
余計に胃は動かなくなります。消化の良いものを選んで食べることが基本で、
症状が落ち着くまでは医療機関を受診して投薬を受けたほうが良いでしょう。
   
 
   
 
   
Q  急激な腹痛と吐き下しです。ノロウイルス感染症でしょうか?
 
   
Q  急激な腹痛と吐き下しです。ノロウイルス感染症でしょうか?
  A. 腸内には、ビフィズス菌に代表される善玉菌、ウエルシュ菌に代表される
悪玉菌、体調によってどちらにも変化する菌群の3群に大別され、
一人当たり約9000兆個いるとも言われる細菌が腸内で勢力争いをしています。
健康な腸は善玉菌優勢で酸性ですが、食生活の乱れや運動不足、
ストレスが強まると悪玉菌優位となりアルカリ性に傾きます。
その結果、腸内腐敗が進み、便秘や下痢のみならず、肌荒れや
免疫力の低下を引き起こします。中でも慢性便秘は悪玉菌の温床となり
劣悪な腸内環境を招きます。また意外と知られていませんが、
花粉症などのアレルギー疾患の発病にも深い関係があります。
急に花粉症になった場合は腸内の悪化が原因かも知れないのです。
悪玉菌増加のサインとしては、有害物質の発生により腹痛、頭痛、めまい、
便やオナラの匂いがきつい、お腹が張る、肩こり、口臭、肌荒れ、口内炎 、
風邪を繰り返すなどですが、長期化で最も恐いのは大腸癌の発生です。
   
Q  おなかを若く、きれいに保つには腸の善玉菌を増やせばよいと聞きます。具体的な方法をお教えください。
  A. 最近「プロバイオティクス」と言う言葉をよく耳にすると思います。
これは有害な微生物の排除を目的とした抗生物質とは全く逆の概念で、
腸内の善玉菌など、体に有益な微生物の増殖を推進することです。
善玉菌を増やすのにもってこいの食品はヨーグルトですが、
ビフィズス菌をはじめとする多くの乳酸菌は胃酸や胆汁酸に弱く、
腸に到達する前に大部分が殺菌されてしまいます。 そこで出来るだけ
効率よく生きたまま腸に届けるポイントは空腹ではなく食後に食べる事です。
何故なら食直後は他の食べ物が入って胃酸が薄まっているからです。
ヨーグルトを毎日200g2週間連続で食べ続けると約10%善玉菌が
増えますが理想的な腸内環境を維持するには毎日補給することが大切です。
それともう一つ大事なことはヨーグルト単独ではなくオリゴ糖と一緒に
摂取することです。悪玉菌は肉類や脂肪が好物ですが、
善玉菌はオリゴ糖や食物繊維が大好物です。オリゴ糖含有食品は
ヨーグルトとの相性から言えば、リンゴ、バナナ、蜂蜜がよく、他にも
大豆食品、ごぼう、たまねぎ、にんにく、きな粉などに多く含まれています。
また、味噌や醤油、味醂などの発酵調味料やチーズや漬け物などの
発酵食品も善玉菌の味方です。中でも最強は何といっても「納豆」です。
納豆菌は乳酸菌の仲間で芽胞と呼ばれる殻を有しているため胃酸にも強く
生きたまま大腸に到達します。納豆菌に含まれるナットウキナーゼには
実に多くの健康効果があり最もお勧めの食品です。ただ納豆菌は
腸の常在菌にはなれないので毎日1パック食べ続けるようにしましょう。
   
Q 腸といえば大腸という気がするのですが、小腸と大腸は役割が違うのでしょうか?
  A 小腸は栄養分を吸収するところです。全長6〜7mもあって、胃で消化された
栄養素のほとんどと水分の約90%が小腸で吸収されます。大腸はというと
残りの水分や一部のミネラルを吸収するに過ぎず、もっぱら便の形状を整えて
体外に排泄させることがその役割です。水分の最終調整をする場所なので、
通過が速いと軟便や無形便に、滞留すると硬い便になってしまいます。
また小腸は最大の免疫器官でもあり、体の免疫機能の約70%を担っており、
感染やアレルギーを防ぐために大変重要な役割を果たしているのです。
一方、大腸には私たちの体の全細胞数の実に150倍にあたる約9000兆個もの
腸内細菌が住んでいます。その中で悪玉菌優位の状態が続くと、様々な
全身の病気の温床になることがわかっているため、善玉菌優位になるような
ライフスタイルで過ごすことが重要になります。詳しくは胃腸内科Q&Aをご覧ください。
   
Q 両親を大腸癌で亡くし、姉も大腸ポリープを切除しています。<br />
  私も大腸癌になるのではと心配です。<br />
  予防のために普段から気をつけることがあれば教えてください。
  A 大腸癌は癌の中でも家族内発生が多い癌です。血縁者に一人でもいれば
大腸癌のリスクファクターとなります。大腸癌はもはや女性の癌の死因の
第1位となり、今も尚、年々増加傾向にあります。予防的観点から
普段の生活の中で気をつけていただきたいことは以下の7点です。
@食事は肉類を控えめにして低脂肪食を中心にする。
A納豆やヨーグルトで良質な腸内環境を保ち、毎日便通を整える。
B翌日に下痢になるような飲酒は止める。
C定期的な運動を欠かさないように心がける。
D普段からストレスを溜め込まないように工夫をする。
E1年に1回は便潜血検査を受ける。(特に親族に大腸癌の方がいる場合)
Fポリープが見つかった方はその後も定期的に内視鏡検査を受ける。
そして次のような症状や異変があった場合はお早めに当院を受診して下さい。
* 便に血が混じる * お腹に硬いしこりを感じる
* 普段とは違う便秘や下痢が続く * お腹の張りや腹痛が気になる
* 便潜血検査が1回でも陽性だった場合
   
 
   
Q 過敏性腸症候群について教えてください。
  A 「お腹がいつも張って苦しい」「緊張すると腹痛が起きトイレに行きたくなる」
「便秘にも下痢にもなりやすい」「しばらく行けないと思うだけで便意を催す」
この様なお腹の不快な症状が何ヶ月も続き、内視鏡検査などでも
特定の異常が見つからないものを過敏性腸症候群(IBS)と呼んでいます。
性別では女性に多く見られ、便秘型ではコロコロ便が特徴的です。
ストレスにより腸の運動調節機能が乱れることが原因と考えられています。
腸に痙攣が生じることで、便が分断されて数個の石ころ状になったり、
強い腹痛を感じたりします。どちらかと言えば、時間に追われて生活する
真面目なタイプに多く、ストレスが続くことで腸の知覚自体が過敏になり、
通常であれば感じにくい痛みや不快感まで敏感に感じてしまいます。
治療の本質は、不安をなくし自信を取り戻すことですので、メンタルケアや
生活習慣の見直し、お薬の服用などで少々時間をかけて改善を目指します。
   
Q 下痢や便秘で腸の不調が続くと「うつ」になると聞きましたが本当ですか?
  A 本当です。例えば腸の調節機能が低下する過敏性腸症候群(IBS)では
うつ状態になりやすいことも知られていますし、逆にうつ病の方の大半は
お腹の不調を伴います。この様に腸と脳神経と常に綿密に連携しており、
これを「脳腸相関」と言います。つまり過度のストレスで腸が不調になり、
腸の不調が続くとうつや精神不安になるという負のスパイラルに陥ります。
脳は神経細胞の集合体ですが、実は腸にも腸管神経叢という神経の
ネットワークが張り巡らされており、常に互いに即時交信しています。
これが腸は「第2の脳」といわれる所以です。
   
 
   
 


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